「量」と「質」

こんにちはわーい (嬉しい顔)
クラブ活字を読む習慣がなく「勉強が苦手」「勉強が嫌い」と感じている子のためのマナビノバ『共育学舎BCI』を主宰する、学びの土台ビルダーの小杉ですクラブ
ぴかぴか (新しい)この度はご訪問いただき、ありがとうございますぴかぴか (新しい)

今日は12月にしては暖かい一日となりましたね。
ただ明日はまた寒くなるようですので、くれぐれも体調を崩さないように気をつけてくださいね。

また台風15・19号で被災された方の一日も早い復興を、心より願っております。

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さて12月16日の東京新聞朝刊に、次のような記事が載っていました。


「練習量と質」について考えさせられる良い記事だったので、今回は「量」と「質」について書かせていただきます。

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まず私は高校時代、陸上をしていました。
正確には陸上がしたくて、都立駒場高校に行きました。
そして高2、高3と、4×400mRで関東大会に出場しています。

特別優れた才能があったわけでもない私が関東大会まで進めたのは、当時教えていただいていた顧問の先生の練習方法が間違いなく大きかったと思っています。

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スポーツ経験のある人は分かると思いますが、指導者には「練習量」を重視する人と、「質」を重視する2タイプがいます。

私が高校時代お世話になった先生は後者で、他校と比べて練習量が少ない代わりに質を重視していました。
そして今振り返ると、私にはその方法が非常に適していたと感じています。

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(特に競技実績のある)指導者の中には「自分ができていたのだから、お前も同じ量がこなせるはずだ」と、自分の経験を基に練習量を決める人がいます。

しかしその人がトップアスリートであればあるほど、私のような普通の人間がその練習量をこなそうとすると無理が生じます。
その結果ケガしたり、スポーツ自体をキライになる場合もあります。

もし私の顧問の先生が「量をこなせば大丈夫」という先生だったら、私はケガをしていたと思います。
というのも私は筋肉がつきづらく、日本選手権で入賞経験のある先生が考える練習量に耐えられるとは到底思えないからです。
もしくは走ること自体をキライになって、陸上を辞めていたと思います。

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では、どうやってそのビハインドを補ったか?
それが「考えながら陸上すること」でした。

例えば「量をこなさない分、設定タイムを速くしてみる」、「自分なりに練習の意図を堀り下げてみる」など、頭を働かせながら陸上をしていました。

駒場では高3になると自分で練習を組むように言われるのですが、それが可能なのも1、2年で「考えながら陸上をしていたから」だと思います。

推察するに先生は陸上を通じて「子ども達が自立できる」ようにしていたのだと思います。

これらの経験は私の宅浪時代に非常に役立ちましたし、私自身が子ども達と関わるようになった現在大切にしている「どうやったら自分で学べるようになるか」という発想につながっています。

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私は、スポーツの醍醐味は「自分の体を使って『科学する』こと」、つまり「考えながら、体を動かすこと」だと思っています。
そしてその過程がおもしろい、と思っています。

子ども達に何も考えさせず、ただ「量をこなせ」「言われたことを信じてやれ」という方法では、そのおもしろさを味わうことはできません。

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もちろん私は「量」を否定しているわけではありません。
自分が成し遂げたいことに必要な量は、絶対にこなさなくてはなりません。

ただし量をこなすにしても、「本当にこんなに必要だろうか?何か別の方法で代替できないだろうか?」という疑問を持つべきだと思っています。

Sportの語源はラテン語deportareで、日々の生活から離れること、すなわち、気晴らしをする、休養する、楽しむ、遊ぶなどを意味していたそうです。
それには、質の部分である「考える」が必要になるのではないかと感じます。

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世田谷区の桜丘で活字を読む習慣がなく「勉強が苦手」「勉強が嫌い」と感じている子の強みや長所を活かしながら、学びの土台を築くサポートをしています。(→学びの土台についてはこちらを参考にしてください)

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考えながらスポーツをする

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昼はまだまだ日差しが強いですが、朝晩はだいぶ涼しくなりましたねわーい (嬉しい顔)
寒暖差が大きいと風邪を引きやすくなりますので、体調を崩さないようくれぐれも気を付けてくださいねほっとした顔

また台風18号が近づいていますので、くれぐれもご注意ください。

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さて、ラクビーW杯が先月開幕し、大いに盛り上がっていますね。

私は種目を問わずスポーツを見るのも、行うのも好きなので、先日のアイルランド戦も観ていたのですが、日本が歴史的勝利をあげた際には思わず涙が出そうになりました。

試合の翌日、日本テレビ『スッキリ』で、元ラグビー日本代表の大畑さんが試合について解説していました。

その中で「日本は個の力では劣るから、組織としてスクラムに臨んだ」と仰っていて、「ウィークポイントは工夫次第でストロングポイントにできること」、そして「考えながらスポーツをすることの重要性」を改めて感じました。

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今回のアイルランドのように体格で上回っている相手と戦う際に、「相手の土俵にのっていては絶対に負けてしまう。では、どうやったら勝てるだろうか?」という発想は、スポーツをする上で必要不可欠なインテリジェンスだと思っています。

その賢さがないと「ただ相手にがむしゃらにぶつかる」「闇雲に練習量を増やす」などの選択肢しか浮かばず、自分の実力以上の相手には一生勝てません。

最悪の場合、試合前にケガをする可能性もあります。

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少し私の話もさせていただきます。

私は高校時代、4×400mRで関東大会に出場しています。
この話をすると大抵、「運動神経が良かったのですね」という反応で終わってしまいます。

しかし私は決して体格に恵まれているわけではありません。
身長が164㎝しかなく、周りの選手と比べて歩幅が狭いため、普通に走っていては自分より背の高い選手にどんどん離されてしまいます。

そのビハインドを埋めるために何をしたかというと、私は「テーマ」を持って練習に臨んでいました。
 「この練習は、400mの中の300m地点を想定しよう」
 「試合での目標が○秒だから、今回のタイム設定は□秒にしよう」
などのように、常に「本番を想定しての練習」を行っていました。

また試合で力を出し切れるように、そこから逆算をして練習メニューを組んでいました。
(→この時の取り組み方を勉強に活かした『逆算思考』が、以下のリンク先からご覧いただけます:逆算思考)

今振り返ると、私は陸上を通じて「科学していた」のだと思います。

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壁にぶつかった時、何の工夫もせずに壁にぶつかり続けても、ただ痛いだけです。

そこで必要になるのが、「壁の横をすり抜ける」「壁をよじ登って乗り越える」「壁を道具で壊す」のような発想の転換です。
そして、それは頭を働かせられるアスリートにしかできないと思っています。

子ども達と関わっていると、たまに「勉強は苦手だけど、スポーツは得意」という子に出会います。
しかし私は「スポーツとは、自分の体を使って『科学すること』」と考えているため、私自身はその言葉をあまり信じません。

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